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    「剣道×輪島塗」

「剣道」を伝えた職人たち

「剣道」は日本がはるか昔より脈々と受け継いできた「武士道」精神の元に立脚する伝統的な武道です。

一般にスポーツと分類されるものの近くにありながら、この武士道精神の存在を以って今なお一線を画し、その姿が却って世界中の人々を魅了する文化です。

そしてこの「剣道」という武道、文化が今日まで継承されてきた陰には、それを支えてきた職人たちの存在があるのです。


職人たちへの敬意

険しい山中から良質な竹を切り出し、自然素材の難しさと向き合いながら試行錯誤を続けてきた竹刀職人たち。安全性、耐久性、動きやすさ、そして美しさを追求して工夫に工夫を重ね、「機能美の極致」とすら思える作品を生み出してきた剣道防具職人…。

「剣道」が今日まで発展し、継承されてきた陰には、剣士たちを支えてきた職人たちの技術、思慮深さ、情熱があります。私たちSHINBUは、そんな職人たちを心から尊敬しています。

「輪島塗」との出会い

一方で、外に目を向ければ、職人たちの手によって生み出され、昇華され、今日まで継承されてきた素晴らしい伝統が剣道の世界以外にも数多く残されていることに気付くはずです。

そしてその中で、私たちSHINBUが幸運にも出会うことができたのが「輪島塗」だったのです。その繊細で優雅な、それでいて力強さを感じさせる美しさを目にした瞬間、「滑らかな曲線美を持つ伝統の竹胴台をキャンバスに」という大胆なアイデアが生まれました。


「輪島塗」の職人たち

一つの「輪島塗」作品が出来上がるまでには、実に多くの職人たちが携わっています。

職人たちの高度な技術とプライドは、「完全分業制」による徹底した専門化とたゆまぬ努力によって代々受け継がれてきたのです。

私たちSHINBUのアイデアを実現するためには、伝統工芸士である引持松雄先生、漆器美術工芸家として活躍する高出英次先生を始め、多くの職人たちの協力が不可欠だったのです。

「剣道」の精神を「輪島塗」が映し出す

こうして動き出したSHINBUの「剣道×輪島塗」プロジェクトは、単に伝統文化である「剣道」と伝統工芸である「輪島塗」とを組み合わせた、というだけのものではありません。

胴台のキャンバスに輪島塗で描かれる図柄や文様には、表面的な観察だけでは見えてこない内面性、いわば「職人たち、そしてSHINBUから剣士たちへ向けたメッセージ」が込められているのです。


「波と風」

今回第一弾の作品として採用した「波と風」は、時に穏やかに、時に荒々しく、何れ止まることなく連綿と続く波と風の様子を、生涯続く剣の道に重ね合わせたものです。

手にした人が、そのメッセージに心奮わせ、今日もまた剣の道を一歩ずつ進んでいってほしいと願っています。